前田法律事務所（弁護士前田裕司）

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2023年11月13日～17日　日弁連弁護人の立会実現委員会のメンバーとして、2007年に法制化された韓国ソウルの裁判所、検察庁、警察署、弁護士会、法律事務所等を訪問しました。警察も検察も実務にすっかり定着しており、捜査機関による取調べでの弁護人立会が当たり前になっていました。訪問先の警察で「日本では立会がないと聞くが、そのような状況で弁護人の援助を受ける権利が全うできると考えているのですか？」と質問されたのには、驚きとともに恥ずかしさを覚えました。取調べにおける全件、全過程での可視化（録画・録音）と弁護人の立会の必要性を、改めて通関した韓国訪問でした。

2024年1月23日　寒中見舞いを出しました。

元旦は近くの橘橋で大震災が起こるとも知らずにゆっくり初日を仰ぎました。

ロシアやイスラエルは武力で制圧した地域にどんな世界を築こうとしているのでしょうか。米軍等が仕掛けたアフガン、イラク、リビアのその後の混迷は、武力が憎悪と蔑みを生み再び暴力に転化する必然を示したはずなのに。国連で「正義」が機能せず、「諸国民の公正と信義に信頼して」平和を構築する困難さを思い知らされる昨今ですが、総会決議の健全さには期待しつつ、足許で生じている軍事大国化等への動きに抗するほかないと決意した年頭でした。

昨秋は4年ぶりに韓国の刑事司法の実情を調査し、国際人権水準を意識した制度改革が定着している感を深めました。今春は7年ぶりにイギリスの刑事司法を見てくる予定です。

厳しい寒さの季節、皆様にはくれぐれもご自愛ください。

2024年4月5日～4月14日　日弁連の弁護人立会実現委員会の委員の一人としてイギリス（ロンドン）での調査に出かけました。その雑感は、最近の論文のページに載せました。

2024年5月3日　平和と民主主義を守る県民連合主催の憲法記念日平和の集いに講師として招かれ、「日本国憲法と歴史認識」と題する講演をしました。その内容の一部を最近の論文のページに載せました。

2024年5月30日　法テラス九州スタッフ弁護士研修会の講師として招かれ、「刑事司法の現在と今後」と題する講演を行いました。その内容を最近の論文のページに載せました。

2024年6月14日　日弁連第75回定期総会で「取調べの在り方を抜本的に見直し、全ての事件における全過程の録音・録画を実現するとともに、弁護人を立ち会わせる権利を確立することを求める決議（案）」が議論されたので、参加して賛成の意見を述べました。意見の概要を最近の論文のページに載せました。

2024年7月22日　暑中見舞いを出しました。

　35度を超す猛暑日が各地を襲う中、7月7日は東京「政変」を期待しましたが、経歴詐称の歴史修正主義者が続投する落胆の初夏となりました。思えば10年前、安倍晋三による立憲主義に反する閣議決定で憲法9条の箍がはずれ、今や南西諸島全体体がミサイル基地に化しました。アメリカ連邦最高裁は大統領の公務は刑事免責の対象との判断を示し「法の支配」を著しく後退させています。「権力への警戒心」こそ憲法の根本理念であるのに、これを無視する政治が蔓延し、裁判所もその歯止めになっておりません。改めて立憲主義の意義を訴えなければならないとの思いを強くするこの夏です。

感染症も依然として続く上に厳しい暑さ、皆様にはくれぐれもご自愛ください。